自己作成(セルフケアプラン)は、ケアプランを作るための二つの道のうちの一つです。
今回の改正では、自己作成者の支援を行うようにと通知が再三出されています。地域包括支援センターマニュアルにも、自己作成の支援が掲げられています。
【参考】
全国介護保険担当課長会議資料(平成17年8月5日開催)
担当課長会議(16.介護予防サービスの利用に係るセルフケアプランの取扱)2006年3月
地域包括支援センター業務マニュアル1月版【第5章介護予防ケアマネジメントの58ページ】
そのためか、「でも、どうやって支援をしたらいいのか分からない」「自己作成にはどんな支援が必要なの?」といった問い合わせをよくいただくようになりました。
それで、考えてみました。 自己作成は、ケアプランを作るための二つの道のうちの一つです。自己作成をしたい人=「介護保険やケアマネジャーに不満のある人」というわけではありません。「そういうやり方があるならやってみよう」という気持ちで来た、普通の人を大切にしてください。
自己作成希望者が来たときの対応で、一番言ってもらいたいことは、「一緒に考えながら、やっていきましょう」という言葉です。応援してもらえると思うと、やる気も、きちんとしようという気も、元気も出ます。
絶対に言ってほしくない言葉は
- 「難しいからやめたほうがいいですよ」
- 「ケアマネジャーに依頼したらタダですよ」
- 「どうしてそんなことを考えるんですか?」
- 「絶対に間違えずにやり通す自信はあるんですか?」
支援といっても、一から十まで手取り足取り、つきっきりで指導しなくてはいけないわけではありません。自己作成者にすれば、やってみて、わからないところを相談できる場所があればいいのです。いつでも相談に乗ってくれるという姿勢を示してもらうだけで、とても安心します。
その際、すぐに答えが分からなくても、すぐに適切なアドバイスができなくてもけっこうです。あとで調べてくれたり、答えがわかるところの連絡先を教えてくれたりしてくれればけっこうです。つまり、指導する立場とか、サービス利用をはさんで相対する関係ではなく、同じ方向を見ながら、ともに考える関係をつくってもらいたいのです。
介護予防ケアプランは、市町村の確認や評価が加わりますが、こうやっていつも顔の見える関係で進めていく中で信頼関係が育ち、スムーズにいくと思います。
こうして支援していただければ、利用者は確実に育ちます。賢くなります。制度を知り、制度の使い方を知る市民を、たくさん増やしてください。
それが支援のすべてです。